「日本人の主観的幸福感」を調べるために、1979年から2008年までの間に5回にわたって、読売新聞がある調査を行いました。
これは、2008年9月28日付の記事で、幸福の決定する要因として紹介されましたが、まず、「あなたにとって幸福とは何か」という質問について、2008年には「健康」、次は「幸せな家庭」、そして、「良い友たちを持つこと」、4位が「趣味」、5位は「経済的な豊かさ」、6位は「悩みがないこと」、7位は「人のために尽くすこと」、8位は「ある一つの目的に向かって我を忘れて取り組むこと」、9位が「成功すること」の順位で回答がありました。
これは、幸福とは「物の豊かさ:7%」ではなく、「こころの豊かさ:75%」であることを意味すると同時に、人の幸せは「物の豊かさ」によって決まるものではないことを表す結果でもあります(図参照)。
では、幸せはどこにあるでしょうか?
「幸せの青い鳥」の作家であるメーテルリンクは"幸せは心の中にあるもの"、また、マックスウェル・マルツは"幸福は心の習慣である"と言いました。つまり、外から贈り物ではなく、内面から見つけていくものだと。
幸福はあなた自身にあります。
だから、幸福の扉を開けるためには自分の内面と向き合い、内面の扉をたたく作業が必要となります。
また、考える、感謝する気持ちも大切です。
英語で「Thank:感謝」は「Think:考える」の言葉から来ていますが、これは、物事を深く考えれば、どんなことも感謝できないことはないという意味につながります。
私たちが幸せになるための習慣は、このようなささやかなことから始まるかもしれません。
身体教育医学研究所 研究主任 朴 相俊