- 最近、いろんなところで"感性"という言葉をよく耳にします。「感性教育・感性芸術・感性世代」、また、「感性を大切にする・感性を磨く・感性がある人」などの様々な表現があります。感性とは、どんなものでしょうか?皆さんは、この言葉をどのような意味で整理しているのでしょうか?国語辞書には「感性とは、対象からの刺激を感じ取る直感的な能力」として表現していますが、個人的にも感性を"気づく力"だと思います。特に、目には見えない人の心の流れ、心の揺れ、心の動きに気づく力だと。私たちは、競争社会で生き残るために様々な顔を作り上げながら暮らしていますが、そのせいかある一つのことについて深く考え、内面の本質を見極めようとする「心の余裕」がなくなったりします。向き合いは、自分の内面を洞察していく作業であるために本質を見ようとする集中力を与えてくれますが、この段階で散らばっていた感性が「まとまり・高まり・感度が上がる」ことで、自分の感情の変化と心の状態、人の心の状態と・動きなどに気づくようになります。人は自分の内面と向き合えた分、人と本気で向き合えるようになりますが、それは、人の感情・表情・仕草に対しての気づく感度が高まるからです。自分との向き合いがないまま、他人と向き合うと、相手の繊細な心の変化に気づかずに自分の考えを押しつけてしまいがちですが、向き合いを通して感性が高まると周りに対して優しく、愛情を持って、素直な気持ちで支えることができます。もし、向き合いを選択しなかった場合にはどうなるのでしょうか?そこには、二つの選択の道が残っています。「逃避するか、それとも爆発するか」。話は自分発見⑤続きます...身体教育医学研究所 研究主任 朴 相俊