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2012年4月18日 ON AIR COCOらじ(3)

  • 心のラジオ「COCOらじ」
    毎週水曜AM11:00~11:54 FMとうみ(78.5MHz) にて放送!
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    2012年4月18日 ON AIR COCOらじ(3)
    出演:身体教育医学研究所 朴相俊、FMとうみ 橋爪明日香

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    「逆機能社会を理解することは、人の内面を理解することに繋がります」

    正機能:人間の存在に役立つ方向への働き
    逆機能:人間の存在を脅かす方向への働き

    社会を理解することは、文化を理解することに繋がります。そして、その文化の中で形成される人の価値観を理解することにも繋がっていきます。価値観の理解は、一人一人の考えや行動を理解するのに役立ちます。ですから、人の心の内面を理解して、人とのより良い親密な関係を築くために「逆機能社会」を理解することは大切です。

    まず、大きな枠組みとして「逆機能社会」を理解しましょう。その中には家庭の問題やコミュニティの問題もあります。この社会の中にはいろんな逆機能がありますが、その社会の一番の恐ろしい影響は、人々の関係を断絶させてしまう力があるところです。
    親の環境が変わっていくことで、子どもと親との関係が薄れたり、地域社会が細分化されることで、地域の中の色々な人との関係がどんどん薄れていくことです。

    顔を知る関係はすごく大事で、何か問題があるときに助け合おうとする心もここから生じます。身近な例として、雨の中で車に乗せようと「どうぞ」って声をかけても、わかる関係だったら、その人の助けに応対しますが、ところが今は、"子どもに乗せてあげるよ"って言ったら、怖い思いで乗らないじゃないですか。顔を知る関係はどんどん薄れていき、人との親密な関係が断絶されている、これが逆機能社会が持っている注目するところです。

    このようなコミュニティの断絶というのは個人個人を孤立させます。そして、コミュニティ、コミュニケーションが成り立つ関係が破壊されるとことにつながります。

    しかし、人はひとりでは、健康的に生きられないようになっていますが、「逆機能社会」が作る共同体と個人の破壊と孤立というのは、人を限りなく寂しくさせます。

    "寂しさ"は"傷"です。人は転ぶとスリ傷ができたり骨折したりします。心の傷は見えないですが、でも、心も傷を負います。

    「傷ついた」とか「心が折れた」との言葉もあるように、"寂しさ"は立派な心の傷です。もちろん、その中には、劣等感とかいろいろなものも含まれています。人は寂しくなることが本当は耐えられない存在なんです。誰かと関係を持ちながら、親密になりながら、楽しく生きていく、共に生きていくのが人間です。

    寂しさは、傷ですから当然、痛みを誘発させます。人は傷を負うと大きく3つに反応します。その傷に向き合っていくのか、その傷から逃げるのか、その傷を否定するために逆に怒るのか。これが、「向き合い」「逃避」「爆発」です。これが逆機能社会で多く目に触れるところです。

    この社会に生きていきながら、このような逆機能社会の現象、属性を理解して整理しておかないと、もしまわりからこのような悩みを聞いた時に、上手く反応できません。適切に、効果的に、その人と話をすることも難しい。なので、傷から出てくる逃避、暴力、中毒、自殺など様々な問題を含めて、我々は、どのような観点からその問題と向き合えるのか考えることは重要です。
    次回は、この「向き合い」について話したいと思います。


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