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あなたは向き合っていますか? ~自分らしく生きること~

  • 沖縄の北中城村の広報に心の健康と自殺対策に関する内容で連載をしています。

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    今日は、その最終回の内容です。

    時間ある際に、是非、ご一読ください。

    あなたは向き合っていますか?
     ~自分らしく生きること~

    社会心理学者・精神分析医であったエリック・フロムは"ほとんどの人間は、完全に生まれる前に死んでしまう..."と言いました。これは、多くの人が自分は誰なのかに対する答えに気づく前に人生を終えてしまうことを意味します。確かに、今の社会を生きる多くの人々は、自分は誰なのかに対する根源的な問いかけをするよりも、私は周りからどのように見られ、評価されているのかを重視する価値観で生きているような気がします。

    皆さんはいかがでしょうか?自分は誰なのか?自分らしく生きることはどんなことなのかについて深く考えたことがありますか?人生の中で最も悲しく、恐れるべきことは、「一度も自分らしく生きていないこと」かもしれません。本当の自分のありのままの姿に出会えず、自分を発見した感動と感激がなく、自分の自分らしさに気づかないまま生きること...

    自分らしく生きることは何を意味するのでしょうか?まず、この言葉は多くの人に誤解を招く恐れがあるので前もって言うと、自分らしく生きることは「好きなことだけをやりながら生きること」の意味ではありません。むしろ、自分らしく生きるためには、多くの自制する心が必要で、自分らしさの生き方を妨害する多くの枝を切っていく作業は極めて重要なことです。

    自分らしく生きることは自分の内面の声(感情)に気づくことから始まります。そして、この気づきは多くの出会い(人との出会い、本との出会い、教育との出会いなど)を通して見つかることが多いです。人には「喜怒哀楽」という基本的な4大感情がありますが、このような自分の感情に気づくことから自分らしさが生まれてきます。自分の内面に気づき、考え、自分の思いを大切にし、まわりに素直に伝えることなどは自分の内面への正しい理解が与えてくれた結果です。
    一つの問題は、今の高度化・専門化された社会において、素直な自分の感情に気づき、それを伝えることがとても勇気を必要とする行為になってしまったことです。競争社会の中で生き残るために、人は周囲の期待に沿った様々な顔をつくる半面、自分は何を感じ、本当は何を求めているのかに対する意識が持てなくなる現代社会。その過程で自分らしさが失われ、気づかない内に多くのペルソナ「仮面」が出来上がります。

    皆さんは自分の内面を正しく理解し、行動していますか?それとも作られた数多くの仮面の中で自分を失い、苦しんでいますか?もし、作られた仮面の中で苦しんでいる自分がいるならば、まず、自分の内面と真剣に向き合っていく作業が必要かもしれません。向き合いは自分を生かし、他人を助け、地域を支える力になることを忘れないでください。

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