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【連載】心のラジオ、COCOらじ 《Vol.17秋号》

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皆さんは、映画「ナルニア国物語」の著者であるC.S.ルイスが書いた本、『悪魔の手紙』を読んだことありますか?この本には、人が生きる上で大切にすべき視点などがとてもわかりやすく書かれています。二人の悪魔が登場し、人の心や欲望、生き方の本質を見事に見抜きながら、読者へ多くの問いかけをするなかなか読み応えのある本です。 

ストーリは、老練なスクルーテイプ(地獄国務次官の悪魔)が誘惑者の任務に就いた未熟なワームウッド(スクルーテイプの甥悪魔)への助言を書き記した手紙を元に構成され、自分が担当することになった男に対し、スクルーテイプからもらった手紙を参考に何とか悪魔側に取り込もうとするワームウッドの姿が面白く描かれています。 

特に、人間についてスクルーテイプがワームウッドへ助言する内容は、私たち人間からすると真剣に向き合わなければならないメッセージでもあります。 

人生において人が何かに夢中になり、それを手に入れようと一生懸命に生きる姿を見たら、ほっときなさい。人は、価値あると思う何かのために一所懸命に生きると、いずれそれなりの成果を得るだろう(例えば、財産や社会的地位など)。しかし、その間大切にして来られなかったもう一つの存在についても気づくようになる。その大切なものというのは、健康であったり、自分の内面のことであったり、そして、家族であったりする。人は賢く見えるけど実はとても愚かな生き物で、例えば、金持ちになろうと一所懸命に仕事して財産を得ても、その代り、健康を失ってしまう。面白いのは失った健康を取り戻すために、今まで一所懸命に稼いできたお金を使うことだ。そして、失った健康をやっと取り戻しても、老人になりすぐ死の準備をしなければならない。でもね、ほとんどの人がその健康さえも取り戻せず、死を迎えることが多い。だから、一生懸命に生きている人を見ると、応援し、時には人生がもっとうまくいくように背中を押してあげればいい。

しかし、これだけは注意しなさい。決して人に「試練」という問題を与えてはならない。「試練」が与えられると、人は苦痛や挫折の中で足を止め、そして、今まで歩んできた道を振りかえながら、これから歩む道の行先を修正してしまうからだ。だから、あなたは人が望む通りのことを与え、待つだけでよい。「試練」がなく思い通りの人生の最後の時にあなたが現れ、その人のすべてを否定して絶望に落とし、悪魔のものにすればよい(※本文を読みやすく書き直しました)。

いかがでしょうか。この手紙から考えると、私たちに訪れる試練は、それ自体では決し悪いものではないと思われます。辛いけど、苦しいからこそ見えて来る大切な存在に気づくことがあるならば、試練は「変装した祝福」かもしれません。次回では、「心の関節」についてお話します。


[9]cocoらじ連載@2015.10月号.pdf