☆自ら相手とかかわるための心の準備をする
「今から相手の話を聞く」というこころの準備をすることが大切です。心の準備ができていないと、相手の話に動揺したり、拒否するというような不適切な対応をとってしまう場合も少なくありません。
☆温かみのある対応をする
悩みを抱えている人は苦労を抱え、辛い状況に陥っているため、穏やかで温かみのある対応原則です。温かみのある対応は困難を抱えている人の大きな支援になります。
☆真剣に聞いているという姿勢を相手に伝える
相手にしっかりと向き合う、相手の話に相づちをうつ、などこちらが真剣に聞いているという姿勢が相手に伝わることが大切です。相手は支援者の聞く姿勢により、悩みを話すことが促され、安心して悩みを話すことができるようになります。
☆相手の話を聞く
最初に話を聞く場合には、相手が体験したことや考えていること、感じていることを充分に聞きましょう。正しいかどうか、良いか悪いかを判断したり、批判はしないようにしましょう。「話を聞くだけでは何もならない」と感じる支援者もいますが、傾聴は危険にある人への最大の支援です。「話を聴いてもらうだけで安心した」とおっしゃられる方も多いです。
☆ねぎらう
話をしてくれること、死にたい気持ちを打ち明けてくれたことをねぎらうとよいでしょう。また、たとえ本人の失敗から至った困難でも、これまで苦労してきたことをねぎらうことが大切です。
☆心配していることを伝える
悩んでいる状況を無視せずに、相手の状況を心配していることを伝えましょう。
☆わかりやすく、かつゆっくりと話をする
悩んでいる人はいろいろな感情が湧き起こるため、一度にまくしたてるような話は理解できず、また、受け止められない場合があります。穏やかな態度で、普段話すスピードの半分くらいのつもりで話すことが大切です。また、相手の反応を見ながら、一言一言話すことも必要です。
☆一緒に考えることが支援
一人で悩みを抱えている人は、孤独感や絶望感を感じているため、支援者が話をよく聴き、一緒に悩み、考えること自体が支援になります。支援者の中には、「自分は支援など何もできない」と思う方もいらっしゃいますが、一緒に考えてくれる人がいることは、孤立を防ぎ、安心を与えます。
☆準備やスキルアップも大事
日頃から自殺対策や相談窓口のリーフレットを持参したり、スキルアップの研修を受けたり、新聞等のニュースに関心を払っていることなどは、いざ対応する、という場面で役立ちます。問題の解決に日頃得ている情報が役立つ場合があります。
☆自分が相談にのって困ったときのつなぎ先を知っておく
すべての問題を解決できる支援者はいません。どこに相談したらよいか、地域の相談窓口などを事前に確認しておくとよいでしょう。
☆ゲートキーパー自身の健康管理、悩み相談も大切
支援者自身が安心して暮らせることも大切です。また、日頃から健康面にも注意を払いましょう。休養や日頃のストレス対処も大切です。自ら困ったときには信頼できる人に相談しましょう。
資料参考:内閣府作成のゲートキーパー養成研修用テキストにより